2017年にも「怖い」「悪いけど似ても似つかない」「ゾンビにしか見えない」などといった痛烈な批判に晒されており、今回の逮捕はそんなInstagramを見た人々からの苦情がきっかけだったようだ。
そして『タス二ム通信(Tasnim news agency)』は5日、「神を冒涜し、暴力を助長した。また不法に財産を取得したばかりでなく、国の服装規定を守らずに屈辱し、若者の堕落を促した」として、テヘランの文化的犯罪および社会的・道徳的腐敗に対して指導するテヘランの裁判所が逮捕命令を下したことを伝えたのだった。
サハルさんの逮捕を受けて、国際人権団体「アムネスティ・インターナショナル(Amnesty International)」は「SNSに写真を投稿することは犯罪に値しない。今回の逮捕は、表現の自由の権利を侵害している」としてサハルさんの即時かつ無条件の釈放を求めている。
イランでは2014年、6人の若者が歌手ファレル・ウィリアムスの『Happy』に合わせて街中で踊り、懲役1年、むち打ち91回の判決を受けている。6人は人道支援団体が国際的なキャンペーンを行ったことで後に釈放されており、サハルさんのケースも今後の国際的な圧力、そして当局の動きが注目される。
またイランでは近年、社会規範に反するケースへの取り締まりを強化しており、2018年7月には約60万人のフォロワーをもつ10代の女性インスタグラマーがジャスティン・ビーバーなどの歌に合わせて踊る姿を投稿し逮捕、8月には6人の若者がズンバを踊る様子をYouTubeに投稿して逮捕されており、現在はFacebook、Twitter、YouTube、Telegramは禁止され、Instagramのみが使用可能となっている。サハルさんの逮捕により同国では今後、当局が写真や動画の投稿も禁じるのではないかと危惧する声もあがっているようだ。
画像は『The Sun 2019年10月7日付「BEHIND BARS Creepy Angelina Jolie ‘lookalike’ Sahar Tabar, 22, faces YEARS in Iranian hellhole prison after blasphemy arrest」(Credit: Sahartabar_official/Instagram)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)