クレアさんはこのまま搬送するのは危険だと察した。
そして引き続き診療所で対応することになったが、クレアさんは医師から少し大掛かりな処置が必要となり、それは命の危険も伴うこともあると告げられた。
「これは本当に危険です。我々が飲み口をカットし取り外した瞬間、膨張した舌が喉の奥を塞ぎ、呼吸ができなくなるかもしれません。もしかしたら気管切開が必要となり、集中治療室に入院することになります。」
医師の言葉にクレアさんは頭が真っ白になってしまった。しかも舌には太い静脈があるため、飲み口を取り外した瞬間に体中の血液が一気に流れ、心臓発作を起こすリスクもあると言われた。
その後はライリー君に鎮静剤が投与され、10人ほどの医療スタッフがチームを組んで飲み口の取り外し処置にあたった。クレアさんが心配する中、なんとか気道を塞ぐことなくライリー君の舌から飲み口を取りはずすことに成功した。
ライリー君は病院で一夜を過ごした後に退院できたが、まだ舌が腫れていることからうまく話すことができなかったようだ。またクレアさんは、今回のことを教訓にドリンクボトルの危険な落とし穴について訴えた。
「似たようなドリンクボトルをランチボックスと一緒に子供に持たせるというのは日常的なことだと思いますが、それは危険を伴います。お子さんを持つご両親にお伝えます。それらはすぐに捨ててください。たとえ大人でも簡単にボトルの飲み口に舌が挟まることがあります。」
「全てのドリンクボトルの飲み口には、舌を保護するようなパッドをつけるなどの工夫が施されていなければならないと思います。」
今回ライリー君が使用したドリンクボトルはイギリスを拠点とする大手スーパーマーケット「セインズベリーズ」のオリジナル商品だったことから、クレアさんは同社へもボトルの回収を呼びかけた。
後にセインズベリーズから「今回の件は我が社にとっても初めてのケースですが、現在ボトルの製造元と調査を進めています。ライリー君が早く回復することをお祈りいたします」とコメントが発表された。
なお現在、ライリー君の容体は回復に向かっているとのことだ。
画像は『The Sun 2019年7月25日付「‘HE NEARLY DIED’ Boy, 6, ‘needed life-saving operation’ to free tongue stuck in Sainsbury’s water bottle lid」(Credit: KENNEDY NEWS AND MEDIA)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)