台湾・新北市教育局は23日、新北市公私立校長会議を行い339人の校長が出席した。その中で新北市の侯友宜市長が、小学校で「連休前の成績表配布をやめよう」と提唱し物議を醸している。『自由時報』『公視新聞網』などが伝えた。
侯友宜市長は成績表が家庭内暴力の一つのきっかけになる可能性があるとし、連休明けに学校に来ても傷が薄れていたり、子供の気持ちが落ち着いていたりして教師が異変に気付きにくいことなどから、「連休前に成績表を配布しないことが家庭内暴力防止につながる」「学校側はこうした小さなところから関心を持っていく必要がある」と語った。
台湾教育部では現在、1学期に少なくとも1回は評定結果を保護者に通知するよう規定しているが、その時期は定めておらず、各校の判断に委ねられている。侯友宜市長の提唱について、その他の行政区や教育界の反応はさまざまだ。
台湾家長教育連盟理事長の謝國清氏は、市長の提唱を支持する考えを示したが「根本的な問題解決には、成績を重視しすぎる保護者の考え方を変えていかなければならない」という。
また桃園市政府新聞處長の詹賀舜氏は、「成績の良し悪しが親の情緒や家庭内暴力に影響するかどうかは、親自身の情緒コントロールの問題であり、成績表の配布時期とは直接的な関係はないだろう」と話す。詹氏によれば、桃園市の小学校では成績表は学期末に一度配られるだけで、