奄美で5月14日頃、沖縄では16日頃に梅雨入りした日本列島。その他の地域でも南から徐々に例年並みで梅雨入りが予想されているが、じめじめしがちな梅雨の時期に厄介なのがカビだ。家の中でも特に水回りに発生しやすいカビを防ぐにはどうすれば良いのか。そのコツを専門家が教えているので紹介したい。
そもそも一年を通じて湿度が高い日本。総務省統計局の「社会生活統計指標」によると、全都道府県の一年を通じた平均湿度(2017年)は69%で、47都道府県のうち、半数を超える24府県で70%を超え、まさに「多湿列島」なのだ。
家の中で気をつけたいのが、キッチン、お風呂場、洗面所、トイレなど水回りだ。環境生物学の専門家で住宅におけるカビ研究の第一人者であるエフシージー総合研究所 取締役(暮らしの科学部部長)の川上裕司農学博士は「カビが発生する条件は、湿度が高く(80%R.H.以上)、養分が豊富なこと。キッチンまわりは特に注意を払わなければならない」と警鐘を鳴らす。キッチンは食べ物を扱う場所でもあるため、不衛生だと家族の健康にも影響してしまう。キッチンをカビから守り、衛生的に保つことは極めて大切だと言える。
それでは、どのようにカビを防げばいいのか。川上博士によると、「カビの発生原因で大きいのはまず湿度。80%を超えると繁殖のスピードを加速させる」と「湿度」がカギになると言う。住宅の気密性が高くなっている分、換気を意識して風通しをよくするのが基本的なカビ対策となるようだ。
その次に大切なことは、