まだ室内には100匹ほど残っているという。同団体のボランティア・スタッフの話によると、室内には死んだ猫も見つかったとのことだ。
保護された猫達は「バーチ・ダン動物病院(the Birch Dan Animal Hospital)」にて健康状態を調べられたが、最悪な状況で飼育されたにもかかわらず健康状態が比較的良好だったことに同病院のカーリー・ラックスさん(Karley Lux)は驚いたという。
「猫達からはノミや何等かの感染などは見つからなかったのです。1匹だけ歯の治療が必要ですが、その程度でした。いずれにしても本当に驚きました」とカーリーさんは話しており、「猫達は比較的、フレンドリーだ」とも付け加えた。
トロント市の条例では一つの住居で飼える猫は6匹までと定められているが、この飼い主が300匹以上もの猫を飼育する経緯に至った理由は伝えられていない。なお飼い主は、すでにこの部屋には住んでいないそうだ。
今回、猫達の救助にあたった同団体の事務局長ブレンダ・ヴァンダースルイスさん(Brenda Vandersluis)は、猫は大きな群れを作るような習性を持ち合わせていないことを指摘したうえで、「猫達は食べ物の奪い合いしていたと思われます。300匹の猫をこんな狭いところで飼育するのは無理です」と語っている。
同団体によると「猫は約9週の妊娠期間で出産するため非常に繁殖力が早く、無理な多頭飼いは飼い主が制御できなくなる」という。また、400件以上の里親と1000人以上のボランティアを持つ非営利団体「ノー・キル・グループ」では「もし誰か無理な多頭飼いをしている人を見つけたら、すぐにでも連絡してくれることが最悪な結果にならずに済みます」と訴えている。
画像は『New York post 2019年5月6日付「Over 300 cats saved from hoarding situation in Toronto apartment」(Toronto Cat Rescue)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)