4月14日(日)、日本の各都市からわずか3時間半で渡航できる常夏の島グアムで「ユナイテッド・グアムマラソン2019」が開催された。「グアムインターナショナルマラソン」として2013年に始まったこのマラソンは、グアム初の国際陸上競技連盟(IAAF)公認レースで、今年は4,000人を超えるランナーが参加し、これまでで最高の盛り上がりを見せた。
今年で7回目を迎えた「ユナイテッド・グアムマラソン2019」が、今月14日に開催された。まだ暗い午前3時、タモンのグアム政府観光局前から「フルマラソン」がスタートすると、4時に「ハーフマラソン」、5時に「10kmラン」、6時に「5kmラン」と続き、4,000人以上のランナーがグアムの海風の中を駆け抜けた。テックインサイトでは美しい南国の島グアムでのマラソンの様子を現地取材した。
グアムを訪れると必ず一度は耳にするのが「ハファ デイ(チャモロ語で「こんにちは」の意味)」。グアムのホスピタリティーを象徴する親しみのある言葉だが、「ユナイテッド・グアムマラソン」ではそのスピリットが至る所に溢れていた。
午前2時15分、ライブミュージックがスタートし、フルマラソンに参加するランナーたちが会場に次々と姿を現し始めた。夜中にもかかわらず、羽をつけたカラフルで躍動感あふれるエンジェルたちが音楽に合わせて跳ね踊り、ランナーたちを温かく迎え入れる。そして午前2時40分、スタートラインに並ぶフルマラソンのランナーたちの目の前で、ローカルのダンサーによるファイヤーダンスが始まった。マラソン前にダンスショーとは実にグアムらしく、火の粉が夜空に舞い、炎が円を描く迫力満点のダンスに会場にいた誰もが酔いしれた。
そしてスタート直前、特別協賛であるユナイテッド航空によるアジアへの往復航空券が当たる抽選会が行われた。ゼッケン番号が呼ばれて当選者が確定し、会場の盛り上がりが最高潮に達した午前3時、フルマラソンがスタートした。ちなみにこのファイヤーダンスと抽選会は4種目全てのスタート前に行われた。
早朝にスタートするこの大会は、日中の気温が高くなるグアムならではのもので、朝6時にスタートする5kmランを除いては、スタート地点を過ぎるとその後は真っ暗な中をひたすら走る自分との闘いになる。比較的フラットなコースではあるものの、最初の400メートルは坂道で、早朝でまだ身体が動かないランナーにとっては難所でもある。しかしマリン・コア・ドライブを南下するフルマラソンとハーフマラソンはビーチ沿いを走るコースでもあり、明るくなると美しく輝く海に目を奪われる。そして海を過ぎるとゴールまでは再びアップダウンが続くのだ。
この日は午前5時を過ぎるとゴールとなる「ガバナージョセフフローレスメモリアルパーク(イパオビーチパーク)」で、ハーフマラソン男子のトップランナーが最初のゴールテープを切った。毎年、日本人の活躍が目立つこの大会。今年もフルマラソン男子の1位~3位、女子1位、ハーフマラソン男子1位・2位、女子1位・3位、10kmラン男子1位・3位、5kmラン男子2位・3位、女子2位で、4種目男女別トップ3の24名中13名が日本人という快挙を成し遂げた。
なお、この大会のアンバサダーを2015年から務めるのは、シドニーオリンピック女子マラソン金メダリストである高橋尚子さんで、