経済格差が激しいといわれる南米コロンビアで、このほど経済苦に陥ったシングルマザーが息子を道連れに無理心中するという悲劇が起こった。母親を思いとどまらせようと懸命に説得を試みた緊急サービススタッフらの声は悲しくも届かず、現場では号泣する人たちの姿が見られた。『The Sun』『Mirror』などが伝えている。
コロンビア中西部トリマのイバゲ市で、母子が「La Variante(ラ・ヴァリアンテ)橋」の上から100メートル下に転落死した。
亡くなったのはジェシー・パオラ・モレノ・クルスさん(32歳)と息子のメイ・セバロス君(10歳)で、ジェシーさんはメイ君を道連れに無理心中したと見られている。地元メディアによると、シングルマザーだったジェシーさんは経済苦に陥っており、住んでいた家の家賃が払えずに家を追い出された後、ホームレス生活を強いられることになったという。債権者の執拗な取り立てで返済のプレッシャーから追い詰められたジェシーさんは、橋の縁でメイ君を腕に抱え飛び降りようとした。
駆けつけた警察官や消防士、医師や心理学者、イバゲの保健省職員らが1時間にわたりジェシーさんの説得を試みた。メイ君も橋の縁を握りながら母親に向かって「飛び降りないで」と懇願していたようだ。しかし人々の声を振り切って、ジェシーさんはメイ君を連れて橋からジャンプしてしまったのだ。その瞬間を目撃した人の中には耐えきれず号泣する者や、涙を見せる消防士らの姿もあった。ラファエル・リコ消防士は「飛び降りないでと懇願し説得に努めましたが、悲しくも我々の声が届くことは叶いませんでした」と無念さを口にした。
このニュースを知ったイバゲ市のグィレルモ・アルフォンソ・ジャラミロ(Guillermo Alfonso Jaramillo)市長は、