バーナード・リーヴァー判事が一部執行猶予を認めた18か月の有罪判決を言い渡した。これは12月21日までルイーズを刑務所に服役させ、その後はどうするかという判断を再びの裁判で下すというものであったが、この4週間の服役中にルイーズは6.4kg痩せるほど他の受刑者からいじめに遭っていたようだ。なおルイーズの服役中は、2人の子供の面倒は夫が見ていたということだ。
ルイーズに判決を下した同判事は、「認知症の祖母から多額の預金を使い込んだ被告の行為は許し難いものだ。そのような犯行で被告に実刑を科さなかったと世間に思われたくもないし、事実、被告は服役していた。しかし今の被告の変わり果てた姿には、私でさえ驚きを隠せない。服役中は辛い時を過ごしたことは目に見えており、被告は素直に懲罰を受けていたとみられる。4週間であっても刑務所暮らしは被告にとっていい勉強になったことだろう。これまでの服役期間は犯した罪からするとあまりにも短い刑期だが、被告の2人の子供は曾祖母から何も盗んでおらず、父親同様被告のいない生活を苦しみながら耐えていた」と述べ、その後ルイーズには2年の執行猶予付き12か月の有罪判決という変更措置が取られ、加えて300時間の無収入労働命令が言い渡された。
これを聞き法廷で泣き崩れたルイーズに、判事は「被告は元は善良な人間だったとされる。今回の服役で学んだと信じ、二度とここに戻らないことを願いたい。しかし再び罪を犯せば直ちに刑務所に逆戻りとする」と釘を刺した。だがやはり世間からは、「女だからまたこんな甘い判決にしている。男だったら絶対にこうはならないだろう」「司法が犯罪者を守ってどうする」「そんなことして犯罪者を刑務所から出すから、イギリスは犯罪が減らないんだ!」「窃盗と詐欺で実刑になるのは当然でしょ。祖母のお金を勝手に使うなんて身勝手すぎる!! 刑務所でいじめられたからってそこから出すの!? なんて司法なの。呆れるわ」といった英司法の甘さに対する批判の声が相次いでいる。
画像は『Manchester Evening News 2018年12月28日付「Woman who stole nearly £20k from her own GRAN ‘bullied’ in prison and lost a stone during four-week incarceration – a judge said she’s learned her lesson」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)