このほど、米サウスカロライナ州で大型犬グレート・デーンを虐待していたカップルが逮捕された。犬は長期間水や餌も与えられず縛り付けられ、ついには自らの脚をかじるほどの状態だった。救助・保護した施設スタッフは「これまでの中でも最も酷いケース」と怒りを露わにしている。『WBFF Fox45』『The Sun』などが伝えた。
サウスカロライナ州ウェア・ショールズに住むジェシカ・ジェイムズ(32歳)とスカイラー・クラフト(38歳)は、飼っていたグレート・デーン“ルシファー”(6歳)を家の外の金属製ポールにランナーケーブルで縛り付け、長期間餌や水を与えず放置していた。
11月19日、近隣住民から通報を受けたウェア・ショールズ警察がこの家を訪れると、フェンスの向こうに痩せ細り骨が浮き出た状態の黒のグレート・デーンの姿を見つけた。右後ろ脚の怪我は、飢えを凌ぐためとランナーケーブルから自由になるために、ルシファーが自分の脚をかじったことでできたものだったようだ。
警察は、現場ですぐにジェシカとスカイラーを逮捕。ルシファーは動物保護施設「Noah’s Arks(ノアの箱舟)」に保護された。警察の取り調べに対しジェシカは、ルシファーがフェンスを飛び越えたためケーブルで縛ったと話した。しかし放置期間については矛盾する供述をし、怪我についても「獣医にかかる経済的余裕がなかったために自分たちで治療を試みた。放置し続けていたわけではない」などと言い訳をした。警察はルシファーのそばに餌や水のボウルが全くなかったことから、長期にわたり放置され虐待を受けていたとみている。通常グレート・デーンの平均体重は63.5kgほどとされているが、救助された時、ルシファーの体重はわずか31.7kgほどだったという。
現在、犬はルシファーから“ルーク”と名付けられ、Noah’s Arksの保護下に置かれている。同施設のサイトには救助後のルークの様子が綴られているが、