我が子が病を患っているのなら、どんな治療でも受けさせ回復を願うのが親というものだろう。しかしこのほど米イリノイ州で、糖尿病だった娘に適切な治療を受けさせず死に至らしめた母親が逮捕された。『Fox News』『PEOPLE.com』などが伝えている。
イリノイ州マディソン郡オールトンに住むアンバー・ハンプシャー(39歳)は、過去5年にわたり娘エミリーさん(14歳)が1型糖尿病を患っていることを知りながら周囲に隠し、適切な治療を受けさせずに死亡させた。
医療カルテによると、エミリーさんが最初に糖尿病と診断されたのは2013年11月だったという。本人も病を自覚していたようだが、アンバーはエミリーさんに必要なインスリン治療などをさせず放置。そのため、エミリーさんは深刻な合併症を引き起こして何度か病院で入院治療を受けていた。糖尿病により体内のインスリンが絶対的に欠乏すると、アシドーシス(酸性血症)を起こし致命的となる場合もありうる。エミリーさんは今年の2月にも再び、ミズーリ州のセントルイス子供病院に肺炎と糖尿病ケトアシドーシスで入院し、その時にも病院から定期的な投薬としてインスリンを処方されていた。この入院後、児童家庭局の調査官はエミリーさんの通う学校が病院からエミリーさんの医療計画についての通知を受け取っていることを確認している。しかし、当時この学校の職員でもあった母アンバーは、この通知は誤りで無視するようにと学校側に伝えていた。
アンバーは治療が必至とされる娘の病を周りにひた隠しにしており、エミリーさんの父親も娘の病については一切知らされていなかったという。治療を全く受けていなかったエミリーさんは、11月1日に自宅で意識不明の状態で発見された。緊急通報により救急救命士が駆けつけた時、エミリーさんは既に心停止状態に陥っており、後に搬送先のミズーリ州のカーディナル・グレノン子供病院で死亡した。エミリーさんの死は、糖尿病の治療を怠ったことにより引き起こされた糖尿病ケトアシドーシスが原因だった。
アンバーはオールトン警察や病院の医師らに、エミリーさんが意識不明となる数日前から具合が悪く吐き気や嘔吐、下痢をしていたことを明かし、