和歌山県太地町立くじらの博物館を舞台にした映画『ボクはボク、クジラはクジラで、泳いでいる。』(11月3日より全国順次ロードショー)で東京の水族館からやって来た日本一を目指すトレーナー・白石唯役を演じている武田梨奈が、オフィシャルブログに本作への思いを明かした。出演のオファーを受けた当初は、「ただの青春映画にしてはいけないな」と戸惑いもあったという。
太地町(たいじちょう)は日本の古式捕鯨発祥の地といわれ、1606年(慶長11年)から捕鯨の歴史がある。「くじらの町」として1969年には太地町立くじらの博物館を建設、町章はクジラ、町のマスコットキャラクターはゴンドウクジラと「くじら」による観光を振興する町だ。
そんななか2009年8月に太地町でのイルカ追い込み漁を批判的に描いたドキュメンタリー映画『ザ・コーヴ』が公開され、太地町側は科学的根拠に基づいておらず町の歴史や誇りを傷つける不当な行為であると映画を批判した。また、反捕鯨団体「シーシェパード」による漁業の妨害行為などが起きている。
映画『ボクはボク、クジラはクジラで、泳いでいる。』はクジラを愛する青年を中心に博物館を盛り上げようとする人びとの奮闘を描いており、飼育員のリーダーに選ばれる主人公・鯨井太一役で矢野聖人が映画初主演に挑んでいる。
東京の水族館からピンチヒッターとしてやって来た白石唯(武田梨奈)や学芸員の間柴望美(岡本玲)など同僚たちも太一をサポートするが、来場者の低迷に悩む。しかし、太一の発案で「くじら夢まつり」の開催に向けて準備を進めるのだった…。
メガホンを取った藤原知之監督は、