その判決が変更されたのである。
エミリアは自身が2児の母であり、年老いた両親をひとりで介護していたというが、そのことが情状酌量に繋がったようだ。とはいえ産後の回復を待って入院していた母親にとって、助産師というのは最も信用すべき存在であるにもかかわらず、新生児に激しい暴行を加えたエミリアの行為は許し難いといえよう。
エミリアの暴行でニコルちゃんの頭蓋骨にはヒビが入り、脳内出血を起こしていた。法医学専門医らはニコルちゃんが拳、もしくは哺乳瓶で激しく殴られたと確信したことを法廷で証言し、生命の危機に瀕するような傷を負わされた女児がこの暴行で命を落とさなかったのは奇跡だと述べた。しかし暴行により後遺症が残る可能性があることを警告した医師らの言葉通り、現在3歳になるニコルちゃんは難治性てんかんと診断された。この症状は、幼い時に負った頭部の傷によりしばしば起こるものとされている。娘に耐えがたい苦悩と傷を負わせたエミリアに終身刑を強く望む両親は、18年の懲役刑から単なる「自宅軟禁」のみを言い渡されたことについて納得できるはずもなく、この判決を強く批判している。
一方でエミリアは地元メディアに「罪の意識は全くない」と話しており、法廷では「ずっと家にいるなんて健康に良くないからもっと自由がほしい」などと自宅軟禁の判決について不満ともとれる言葉を述べていたようだ。これについて裁判所側はエミリアの要求を受け入れることを拒否したが、このニュースを知った人からは「どうして18年の懲役刑から自宅軟禁になるわけ? こんな暴力的な女なら自分の子供たちだって危険に決まってるでしょ。殺人未遂罪で服役すべきよ」「監視カメラがなによりの証拠で、女がしたことは明らかなのに自宅へ戻すってどういうこと!? 裁判所の判決が信じられない」「判決が狂っているとしか思えない。自宅には子供やか弱い両親がいるんだよね? 危険極まりないよ」「どんな言い訳でこの減刑にしたんだろう。判事の言い分を是非きいてみたい。最低としかいいようがない」「新生児が死にかけたのに自宅軟禁? 冗談だろ」「いくら24時間勤務のシフトで疲れていたとはいえ、こんなこと許されるはずがない」「言い訳など通用しない。死刑でもいいぐらいだ」といった非難の声が相次いでいる。
画像は『Mirror 2018年7月7日付「Midwife beats newborn baby in maternity unit ‘because she kept crying and waking other babies’」(Image: CEN)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)