医師は胃の中は空っぽだったとしている。アルバートとパツィーの身柄はクラーク郡拘置所に送られ、保釈保証金はそれぞれ100万ドルと設定された。
手当の打ち切りにただ腹を立て、怒りや絶望感を障がいを持つわが子に向けたアルバートとパツィー。彼らが本来やるべきことは、自分たちの年齢、健康状態、就労や収入といった生活の状況、そしてローガンさんが成人後も職を得ていないことを行政機関の窓口や担当者に相談することで、これにより成人を対象とした障害年金受給への切り替えを申請するべきであった。
ダウン症の子供の養育に関しては日本にも同様の制度がある。療育手帳を受け取り、居住地の役所で20歳未満の障がいを有する児童を対象とした補助金を申請すると、扶養者に「特別児童扶養手当」が支給される。また20歳になれば特別障害者手当や障害基礎年金(国民年金)などの受給を検討することになり、障がいが重度であれば心身障害者医療費の助成などもある。
ほかにも税制の優遇や公共交通機関利用時の優遇など具体的な内容は各市町村の相談窓口で確認することになるが、障がいを持つ者に代わり家族には各種の相談、申請や更新の手続き、そういったものを怠らない心掛けが強く求められ、民生委員など地域住民による理解やサポートも必要である。また「障害者自立支援法」に基づき、将来的には仕事に就くことができるよう社会では自立支援に向けた動きが非常に活発化していることを是非とも知っておいて頂きたい。
画像は『WKYT-TV 2018年2月27日付「Clark County couple accused of murdering adult son with Down syndrome」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)