女性が妊娠してから赤ちゃんを出産するまでには何か月もある。だが予期せぬ妊娠を知って「まだ友達と遊び歩きたい」「子育てよりゲームがしたい」などと感じ、親になりわが子を育てながら家庭を築くことの責任感や自覚がその期間に育たない者も残念ながらいる。若い父親が幼い赤ちゃんを激しい暴力で死なせる事件が米ペンシルベニア州で起きた。フィラデルフィアのメディア『CBS Philly』や『abc13 News』などが伝えている。
ゲームに夢中になっている脇で、お腹が空いた、オムツが濡れた、眠いと泣きじゃくるわが子。フィラデルフィアの西に位置するチェスター郡コーツヴィルで先月10日、ロザリー・フェイス・クロザーズ=ショックリーちゃんという生後5か月の女の子が父親であるズィオン・アイザイア・ショックリー(18)の手で殺された。
「オンラインゲームの『Call of Duty』に夢中だった。相手から“お前の負けだ!”と言われた瞬間、猛烈に腹が立った。」
「赤ちゃんがぐったりっとして動かない」との911番通報にコーツヴィル署の警察官が現場に急行したところ、ロザリーちゃんはすでに心肺停止の状態であった。ブランディワイン・ホスピタルを経て転院先のネマーズ/アルフレッド I.デュポン・ホスピタル・フォー・チルドレン(Nemours/Alfred I. duPont Hospital for Children)でも懸命な治療がなされたが、急性の頭蓋内出血および両側性網膜出血も確認されたロザリーちゃんは死亡。ゲームに集中できない、負けた、そんな苛立ちの矛先を幼いロザリーちゃんに向けたズィオンは第一級殺人罪で逮捕・起訴された。
ロザリーちゃんの体は、ズィオンにより少なくとも2回投げられて床のマットレスに顔から落ちていた。「1分間ほどロザリーの体を揺すぶってから階下に水を飲みに行き、戻ったらロザリーの様子がおかしく呼吸していないことに気づいた」と話している。ただし病院では古い傷痕も複数存在することが確認され、