今年1月26日にデイビスはウェルシュプールの法廷審問で審問に参加した交通局のニック・ジョーンズ氏に「走行中のスマホ操作は紛れもない事実」と認めた。さらに「28年間この業界で働いてきたが、今回自分のしたことをとても後悔し、恥じている。会社にも迷惑をかけたことをとても申し訳なく思っている」と反省を口にした。しかしスマホを見ていたのは「2秒ほどの間」と主張したため、ニック氏は「運転中なのだからあるまじき行為であることに変わりはない」とデイビスの言い分を一蹴した。
デイビスがArvonia Coachesで勤務した期間は14年にわたるが、現在は免許取り消し処分を受け、12か月間は新たに免許を申請することも不可能となっている。Arvonia Coachesの弁護人ローラ・ハドジックさんは「この出来事が捉えられた時点では、雇用契約書にはスマホの規制について書かれてはいなかった。しかしこの事件をきっかけにスマホのポリシーについてきちんと文書化し、契約時に確認するようにしている」と述べている。ツアービジネスを展開する家族経営のArvonia Coaches社は、これまで大きな事故を起こしたこともなくその評判もいいことから、交通局は今回は公式警告のみに留まった。
イギリスでは昨年3月に「運転中のスマホ操作は免許剥奪の可能性あり」という厳しい道路交通法の改正が行われたが、それでも“ながらスマホ”や飲酒運転は絶えない。このニュースを知った人からは、「多くの乗客の命を預かっているんだから“ながらスマホ”なんて言語道断」「子供を連れて乗っていたら私だったらバスを止めさせて降りるわ」「解雇されて当然」「トラック運転手がスマホ操作っていうニュースはよく見るけど、バスの運転手で乗客がいるのにこれはないだろう」「動画に収めず999すればいいのに」「こんな無責任で身勝手な運転手にはもっと厳しい処罰を与えるべき」といった声があがっている。
画像は『Metro 2018年1月28日付「Shocked passengers film coach driver using his phone on the motorway」(Picture: Wales News Service)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)