ロバートさんのもとには400人ほどから連絡があったという。そのうち30人ほどがドナー申請をしたいと申し出てくれたが、最終的には5人が検査まで進んだ。その結果、インディアナ州に暮らすリッチー・サリーさんに適合性があることが判明したのである。
Facebookの投稿でロバートさんのことを知り、適合検査を受けるためにインディアナ州からバスで14時間かけて出向いたというリッチーさんは、テックインサイトの取材にこのように話してくれた。
「私は幸運にも健康に恵まれています。だから投稿を見て人助けをしたいと思いました。移植手術は1月18日にニューヨークで行われる予定ですが、今からドキドキしています。私とロバートさんは、腎臓病と生体臓器移植についてもっと多くの人に知ってもらえるように呼びかけています。今回、このストーリーが各地でシェアされることをとても嬉しく思っています。」
事態がここまで進むことができたのは、ロシオさんの投稿がきっかけであった。そのロシオさんにも話をうかがうと、「ほんの小さなことで、ロバートさんのお役に立てて私も心から嬉しく思っています。ロバートさんの移植手術が無事に成功すれば、子供たちとより多くの時間を過ごせますし、彼の人生も前向きになることでしょう」と投稿が拡散されたことに喜びを露わにした。
そしてもちろん、各地に住む多くの人から連絡があったこと、そして適合者が見つかったことにロバートさんと子供たちも喜びを隠せない。息子のマックスさん(17歳)は、このように語っている。
「このままでは、僕の卒業式に父は出席できないかもしれないという不安がありました。でも今はそんな心配はしていません。Facebookに投降されてから、こんなに早く反応が返ってくるなんて本当に驚きました。信じられないほど次から次へと電話があり、現実じゃないみたいで。ドナーが見つかった時には嬉しくて言葉が出ずに号泣してしまいました。奇跡が起こったのです。」
5人の子供を懸命に育ててきたロバートさんは、我が子を何よりも大切にし愛している。子供たちのためにも、ドナーが見つかったことはこれ以上ないほどの感激だったようだ。一家はロバートさんの移植が終われば、リッチーさんやロシオさんたちと一緒に全員で奇跡を起こしてくれた“ディズニーランド”を訪れる予定を立てているという。
画像は『Roco Sand 2017年8月28日付Facebook「On Tuesday Juan and I celebrated his birthday at Magic Kingdom.」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)