ところでコーリさんが口にした“ノンバイナリージェンダー”とは、トランスジェンダーの大きな枠組みの中のひとつとされるが、大きな違いはトランスジェンダーが生まれてきた体と性別に違和感を抱くのに対し、ノンバイナリージェンダーは自分が男でありたいのか女でありたいのかが良くわからない、どちらでもないと感じるという。「外見的には男らしいファッションや筋肉美が自慢だけれど、内面は非常に女らしいことを自覚している」「男性として生まれ、女性の身体になりたいけれど心は完全に男のまま」といったケースがこれに含まれるようだ。
またジェンダーフリーとジェンダーレスの違いについても時々話題になるが、前者は性別に関する社会の固定概念、たとえば赤いランドセルが女の子らしいといった概念を「女の子が黒いランドセルを背負ってもいい」といった感じで柔軟なものに変えていこうとする運動。そして後者は“男と女”“性別”という概念そのものをこの世の中から無くしてしまおうという運動だと言われている。もっとも時代の移り変わりとともに、女の子は学問や仕事より家事を覚えた方がよいなどと訴える人の割合はかなり減少した。ジェンダーの問題はジェネレーションギャップに通じているという考え方も根強いほか、「女性らしい」「さすがは男の子だ」といった褒め言葉を本人が嬉しく感じるようであれば、極端なジェンダー否定論はいかがなものかという声もあるようだ。
画像は『Metro 2017年7月3日付「Baby could be world’s first to be marked as gender‘unknown’(Picture: Kori Doty/Facebook)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)