故ダイアナ妃が仏パリにて交通事故死してから、間もなく20年が経過する。その当時、妃の元運転手で妃の死後に現地に派遣された男性が「亡骸を見て生きているかと思ったのです」と衝撃的な瞬間を振り返った。
1997年8月のこと、「ダイアナ妃がフランスで交通事故死した」との知らせを受け英王室に衝撃が走った。その後すぐに妃の運転手だった男性コリンさん(Colin Tebbutt)ともうひとりのスタッフが遺体が安置されている病院へ派遣された。妃の遺体を英国に移送する準備を申し付けられたコリンさんはすぐにパリの病院へ向かったが、病院には知らせを受けた仏政治家らも訪れ、ずいぶん混みあっていたという。
そんな中、コリンさんは遺体が安置されている部屋に到着。息苦しいほど暑かったため送風機を手配させたというが、その時の様子をコリンさんは米『PEOPLE』にこう話している。
「室内の空気を循環させようと、送風機のコンセントを入れました。その後に室内を見渡すと(ダイアナ妃の)まぶたと前髪が動いていたのです。」
「私はこう思いました。『ああ、神様、ダイアナ妃は生きておられる』と。」
「でもすぐに(なぜまぶたと前髪が動いたのかに)気付きました。私はくるりと背を向け、数秒間かけて気持ちを落ち着かせました。でもあの瞬間は、自分をすっかり見失ってしまったと感じていたのです。」
亡くなっていると十分承知して現地に向かったにもかかわらず、一瞬「まだ生きておられるではないか!」と本気で思い胸を弾ませたというコリンさん。しかし怪我の状態はかなり酷かったもようで、妃を診察した医師団は当時、以下のような声明を法廷にて発表していた。
■心臓マッサージと血管の破裂
搬送されたダイアナ妃の心臓近くの血管は破裂しておりそこから大量に出血していたが、外科医はその治療に尽力するいっぽうで心臓マッサージも行ったという。しかし何度ダイアナ妃の心臓に電気ショックを与えても心拍は戻らず、「すでに手遅れ」と判断するしかなかった。