エンタがビタミン

writer : sekihara

【エンタがビタミン♪】イッセー尾形、「(桃井)かおりさんとの芝居に勝るものはない」

女優・桃井かおりと俳優・イッセー尾形が、日本とラトビアで初となる共同製作映画『ふたりの旅路』(原題:Magic Kimono)の初日舞台挨拶に登壇した。桃井は『ゴースト・イン・ザ・シェル』、イッセーは『沈黙 -サイレンス-』と、ともに今年公開されたハリウッド映画に出演し、ボーダーレスに活躍している。本作も、ラトビアの首都リガ出身の監督が手がけており、同地とその姉妹都市にあたる兵庫県神戸市で撮影された。この日、東京・渋谷ユーロスペースで行われた舞台挨拶では、映画や舞台で幾度も共演経験をもつ2人の息の合ったトークが繰り広げられた。

桃井かおりとイッセー尾形、そして監督・脚本・編集を務めたマーリス・マルティンソーンス氏が、本作を観終わった観客の前に拍手に迎えられて登場した。本作で桃井が演じるのは、不慮の事故により娘を亡くし、阪神・淡路大震災ですべてを失くしたケイコ。自分の殻に閉じこもったケイコは着物ショーに参加するためにラトビアの首都・リガを訪れるが、そこで過去の震災で行方不明になっていた夫(イッセー尾形)と不思議な再会をする―。本作は愛する人を失くした男女が、すれ違いながらもめぐりあう、おとぎ話である。

『ふたりの旅路』初日舞台挨拶にて マーリス・マルティンソーンス監督、桃井かおり、イッセー尾形

桃井とマーリス・マルティンソーンス監督がタッグを組むのはこれで3回目。桃井は本作について「台本はもちろんありましたが、リトビア語から英語、そこから日本語に直すと訳が分からない。こういう映画になればいいなとそれぞれが違った方向に走った結果がこうなった」と独特の言い回しで笑わせた。イッセーは「サッカーでボールがどこに行くか(試合では)分からないように、本番はゲームみたいなものなのでアスリート感覚」と振り返った。

桃井がほとんど「ワンテイクで無駄のない撮影でした」、イッセーが「保険であとひとつふたつ撮ってみようかというのはあったけど」と明かした通り、撮影は非常にスムーズに進行したようだ。監督は「2人の会話のシーンでは、2人の感覚に身を任せたいという感じになった。(2人の芝居を見ていて)これ以上何も言うことがなくなったんだな、止めて欲しいんだなというところでストップをかけました」と全幅の信頼を寄せている様子だ。

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