「赤ちゃんにハイヒール!? いったい何を考えているの」と批判を浴びているのは、ペンシルベニア州グリーンズバーグにある「Pee Wee Pumps(ピー・ウィー・パンプス)」だ。
設立者のミッシェル・ホルブルックさんは自身も2012年に女児を授かった母親だが、このアイデアが生まれたのは2009年のことだったという。「乳児用の小さなハイヒールがあれば子供に履かせたら可愛いだろうな」という気持ちから、ミッシェルさんは子供を授かった後、娘にハイヒールを購入しようとネット上で探した。しかしなかなか見つからず、やっとオークションサイトで見つけたものは娘には合わなかったそうだ。
そして娘の誕生から2年後、ミッシェルさんは自身のアイデアを駆使して「Pee Wee Pumps」を設立した。柔らかい素材で作られた乳児用ハイヒールは、ヒール部分が折りたためるようになっておりストラップも調整可能だ。「Pee Wee Pumps」のサイトによると黒、赤、ピンクに加えレオパード柄も揃っており、現在は19.99ドル(約2,200円)で販売中だ。
同サイトには「おしゃれに敏感なママたちは、お子さんに可愛い服装をさせるのが大好き。可愛い服装にマッチした素敵な靴をママたちはいつも探しています。この乳児用ヒールは、ママが履いているおしゃれでクールなヒールの小さいサイズというだけ。この靴は、あなたのお子さんにクールでディーヴァのような存在感を与えてくれます」と綴られており、「この製品は歩くためのものではありません」とも説明されている。
さらに同社のFacebookにも「クール」で「ワイルド」というキャッチコピーがうかがえるが、まだ歩くこともままならない乳児にハイヒールを履かせている写真を見たネットユーザーの大半は、乳児用ヒールを「可愛くて面白い」とは受け取っていないようだ。
特にFacebookに投稿された女児がヒールを履きミニチュアバイクに跨る姿や、チュチュやネックレスをつけてスパンコールの衣装でヒールを履いた乳児の写真を見たユーザーたちは、不快感を露わにし「間違っている」という批判が寄せられた。
「ハイヒールというのはセクシーに見せるためのものだから、いくら乳児用でソフトな素材といってもイメージが子供を性的対象として扱っているように思える」「こういう商品が販売されるから、子供が小児性愛者のターゲットになるのよ」など“子供を悪用している”といった批判や「こんな小さな子供にヒールなんて小生意気で可愛気ない」という声もあがっている。「可愛い」「娘にもこれ欲しい」という賛成派も多少はいるようだが、特に子供のジェンダー問題を取り扱うイギリスのキャンペーングループ「Let Clothes Be Clothes」がFacebookにこの一件を投稿すると、そこにも「子供の足の成長の妨げになる」「愚かとしかいいようがない」といった声が相次いでいる。
出典:https://www.facebook.com/mypeeweepumps
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)