「人生は必ずやり直しができる」ということを人一倍噛みしめているのは、デヴォン州エクセターに暮らすジョン・クラークさん(47歳)だ。彼は25年間もヘロインを常習し、1日に70ポンド(9,800円)をヘロインに費やす生活を送ってきたという。
ヘロインを得るにはいくらお金があっても足りない。そのためクラークさんは犯罪に手を染め、刑務所を出たり入ったりという人生を過ごしてきた。しかし、この3年クラークさんは薬物に一切手を出していない。
きっかけとなったのは母親だった。クラークさんは母が余命わずかということを知り、「このままではダメだ」「母親が亡くなる時には、息子のことを誇りに思ってほしい」という気持ちが膨らみ今が心を入れ替える時期だと悟ったという。そしてヘロインを断ち切ったクラークさんに、社会は人生をやり直すチャンスを与えた。
現在、クラークさんは市内のホームレスホステルで短期契約ではあるが仕事を得ている。ホステルのカフェでボランティアをした後、自身と同じような経験をしている若いドラッグ依存のホームレスのために、サポートワーカーとして仕事を始めた。これまで生活保護受給に頼っていたクラークさんだったが、自分の力で仕事をしてお金を稼ぐことができるようになった。クラークさんは現在の心境をこのように話している。
「今は誰にも借りはありませんし、もう誰も私を怠け者だとは呼べませんよ。支えてくれる人たちのおかげで、私はこの仕事に自信を持ってできるようになりました。そして、人生は本当にやり直しがきくということを身をもって学びました。」
25年ものヘロイン依存から脱し、30年ぶりに仕事を得たクラークさんのニュースに、「よくやった」「彼にチャンスを与えた社会が素晴らしい」「やり直すのは簡単ではないけど、強い決心があればできるものなんだね」「人生やり直して今後も頑張ってほしい」「私の息子もアルコール依存だったけど、今は1年半禁酒に成功しているの。そんな息子を誇りに思うわ」「“希望”はまだあるんだな、って思わせられるね」「こんな素敵なニュースをもっと伝えてほしい」といった声があがっている。
出典:http://www.devonlive.com
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)