米アマゾン社が開発した「アマゾン・エコー(Amazon Echo)」が、全米で2015年に発売され徐々に普及しつつある。(日本での発売予定日は未定)
この人工知能を搭載した円状スピーカー「アマゾン・エコー」は人の会話を認識することが可能で、マシンの愛称名である「アレクサ(Alexa)」と呼びかけると質問に答えてくれたり、連動された家電製品においては声で操作することもできる。たとえばライトの点灯消灯も「Alexa, turn on the light.(アレクサ、ライトをつけて)」と話しかければ部屋のライトが点灯するのだ。
家庭のコンシェルジュ的な機能に加え、話題となっているのがオンラインショップ・アマゾンに声だけで買い物ができてしまうことだ。しかしこの便利な機能も、使う側が少し考慮する必要があると思い知らされる出来事が起きた。
テキサス州ダラスに住むメーガン・ネイツルさんは、アマゾンから届いた注文メールを見て仰天した。なぜなら彼女が注文した覚えがない子供向けの大きなドールハウスと、4ポンド(約1.8kg)のシュガークッキーで162ドル(約1万8000円)もの商品が購入されていたのだ。メーガンさんはすぐにキャンセル処理を行おうとしたのだが、商品は翌日に届いてしまった。
メーガンさんはこれら商品から“注文主”は6歳の娘ブルックちゃんではと思い、彼女に話を聞いてみた。ブルックちゃんは否定したが、メーガンさんが会話履歴機能で確認するとブルックちゃんが「ドールハウスで一緒に遊びたいからドールハウスをちょうだい」と話しかけていたことが判明。買い物と認識し注文最終確認を問うアレクサに、ブルックちゃんは「イエス。大好きよ」と答えていた。
このアレクサと無邪気なブルックちゃんの会話のやり取りから、彼女が意図せずドールハウスを購入してしまったということがうかがい知れる。
メディアのインタビューに応じたメーガンさんは「アマゾン・エコー」について、「とても便利なデバイスでありますが、親である私たちはきちんとマニュアルを読む必要があります」と話している。その後メーガンさんはチャイルドロック機能を作動させ、PINコードを入れないと商品の購入ができないように設定したという。ちなみにブルックちゃんが購入したドールハウスは、子供病院に寄付されたそうだ。
出典:http://abcnews.go.com
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)