億万長者で不動産王、有名カジノホテルをいくつも経営するドナルド・トランプ氏については、アメリカのコメディアンらが彼の赤ら顔と髪型について過去にいくらでももの笑いのタネにしてきた。だが一般大衆の妬みが働いていた頃と今は異なる。米次期大統領の座に就くことが決まった御年70歳のトランプ氏について、さすがにその外見を揶揄する者は減ったであろうと思いきや、実はそうでもなかったようだ。
写真・上は「トウモロコシのひげに似てないか?」とする『boredpanda.com』の記事、そして下は「コウライキジにそっくりだ!」とする『shanghaiist.com』の記事から引用させてもらった。ここ数日で実に多くの“トランプの髪は…”という写真記事を目にしたが、どれも噴き出すようなものばかりである。もっとも24歳も若い妻を娶ったトランプ氏だけに、「好きなだけ私をネタにして笑ってよし」と思っているわけではない。2013年にはトーク番組『ザ・トゥナイト・ショー・ウィズ・ジェイ・レノ』でつまらないジョークを放ったビル・マーというコメディアンに激怒し、500万ドル(約5億5千万円)を求める訴えを起こしたことがある。
「赤ら顔のドナルド・トランプ。彼の父親はオランウータンなんだろうね。違うって証明してくれたら彼の慈善財団に莫大な寄付をしてもいいよ!」
マーは名門コーネル大学卒という高IQコメディ俳優でABCの政治討論番組『Politically Incorrect』のホストを務め、社会や政治経済の問題にズバズバと切り込むタイプ。トランプ氏がオバマ大統領の出生地を「ハワイではなくケニアだろう。大学の成績証明書を見せてほしい」などと発言してひんしゅくを買い、それに対する皮肉を込めたジョークであったが、親を侮辱されたことからトランプ氏は激怒してしまった。
もっともその1年ほど前、トランプ氏の家族はジンバブエ共和国で象やバッファロー、ヒョウなどを殺し、象のしっぽをナイフで切り落とすショッキングな写真を自慢げに公開していた。マーは動物愛護家としても活動しており、トランプ・ファミリーに対する嫌悪は非常に強かったもよう。その訴訟について世間からは「動物のネタで訴える資格などトランプにはない」、「大富豪がコメディアンから500万ドルも巻き上げて何が楽しいのか」と批判が続出していた。
出典:http://www.boredpanda.com
出典:http://shanghaiist.com
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)