102歳のシムズさんは、人生のなかで叶えたい願いを書き留めておく「バケットリスト」を作成しており、「逮捕されてパトカーに乗せられる」ことがその願いのひとつであった。
この日、念願叶ったもののシムズさんは警察の取り調べ室へは向かわず、南セントルイスの高齢者のための施設「ファイブスター・シニアセンター」へと警察官によって“連行”された。
センター長のマイケル・ホワードさんは『ABC News』に「シムズさんはとても興奮していましたよ。パトカーに乗せられて、しかも『私に手錠をかけてくださる?』とまで言ったぐらいですから。ホールドアップの仕草までした彼女は、本当にお茶目な女性です」と語っている。
シムズさんはこの2年間、裁縫を続け、実に400点以上のハンドメイドアイテムを作り上げた。ランプカバーやスカーフ、眼鏡ケースなど、シニアセンターを訪れる人たちに寄付してきた。しかし、自分では一度もシニアセンターに足を運んだことはなかったのである。
そこで9月30日、ホワードさんと同州セントルイス警察のジョン・マクラフリン巡査は、シムズさんをパトカーに乗せハンドメイドの作品を自らシニアセンターに運ぶという夢を叶えることに協力した。
ホワードさんは「私はもう37年間もこの仕事に従事していますが、本当に高齢者の方々には驚かされます。コミュニティの中で高齢者同士が助け合っていくというのは、何より素晴らしいことですよ」と話している。
102歳にして初パトカーデビューとなったシムズさんはコミュニティに貢献すること、助け合うことが大切だと述べ、「手錠をかけられたりして楽しかったわ」とバケットリストの実現を思いきり楽しんだ様子だ。
出典:http://abcnews.go.com
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)