アフリカ東部の国ウガンダで、このほど手足がともに4本ずつという男の赤ちゃんが誕生。余分な手足を切除する大掛かりな手術が無事成功したことが伝えられている。
右わき腹から飛び出した肩を思わせる骨格と、その両端から伸びる2本の小さな腕。胴体のようにみえるその部分は股間にまで続き、そこから2本の小さな脚があちこちを向いて生えている。今年5月、ウガンダ共和国ブギリ県のナビギンゴという村で、マーガレット・オウィーノさんという27歳の母親から極めて珍しい奇形を伴った赤ちゃんが誕生した。
ポール・ムキサ君と名づけられたその赤ちゃんは「寄生性双生児」と診断され、自宅での養育は難しいとして地元の「ブギリ病院」に入院し、6月に退院していた。余分な手足を切除しようという手術が行われたのは、首都カンパラにある「ムラゴ病院」で8月中旬のこと。小児外科医のジョン・セカビラ博士、ナッサー・カケンボ博士ほか、内科、心臓、整形外科といった多数の医師と放射線技師がチームを組んで臨み、4時間半をかけた手術は無事成功。すでに母乳を自力で飲むなど、ポール君の回復も順調だ。
「寄生性双生児」とは、母親の胎内にいる間に双子の片方が途中で成長を終え、もう一方の胎児に吸収されてしまうという大変珍しいケース。ポール君の右腹部から股間にかけて結合した双子のもう1人の体に頭部と心臓はなかった。またポール君の心臓は左でなく右に、肝臓は右でなく左に位置していることも検査で分かったが、今のところ健康状態に問題はなさそうだという。
※ 画像はmetro.co.ukのスクリーンショット。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)