米国発!Breaking News

writer : tinsight-yokote2

【米国発!Breaking News】エボラ出血熱撲滅なるか。「ヒト化モノクローナル抗体」の試験的投与へ。(NY州)

米ニューヨークでは今、西アフリカから帰国して体調不良を訴え、厳戒態勢の中で大学病院に入院した一般人男性が注目を集めている。もしもこの男性がエボラウイルスに感染していると判断されれば、カナダと米国で共同開発されたヒト化モノクローナル抗体が試験的に投与されるもようだ。

このたび西アフリカで猛威をふるっているエボラ出血熱の患者のケアのため、リベリアで医療行為にあたっていた米国人に感染が確認された件で、1名は死亡したが、33歳のケント・ブラントリー医師が順調に回復して米国に帰国し、そして宣教師のナンシー・ライトボルさんの容体は安定と伝えられ、こちらも間もなく帰国するもようだ。

そのような中で、ニューヨークの「マウントサイナイ医科大学付属病院」の院長であるデヴィッド・ライヒ氏らが緊急記者会見を催した。西アフリカからの帰国後に発熱や消化器官のトラブルがあると訴えた男性患者が完全隔離体制で入院しており、エボラウイルス感染の有無を調べるために、採取した血液をジョージア州アトランタの「米国疾病管理予防センター(CDC)」に送ったという。

結果は2~3日後に判明するが、もしも感染を示す結果であれば、人体で試すだけとなっていたエボラ出血熱治療のための新薬を、この患者に対して投与する予定であることも発表された。その新薬とは米サンディエゴの製薬メーカーMapp Biopharmaceutical社とLeafBio社、そしてカナダ・トロントの製薬メーカーDefyrus社の共同開発によりカナダの研究所で開発された「ZMapp」。たばこの葉にもなるナス科タバコ属の多年草“ニコチアナ”を利用し、その植物細胞で育てられた3つの「ヒト化モノクローナル抗体」だそうだ。

この会見により、リベリアで感染していたブラントリー医師やライトボルさんが生き延びたのも、この新薬を極秘で投与されたためではないかとの噂も広まっている。死者の数は間もなく900名に達する見込みとの情報もあるだけに、世界中がその新薬に注目しており、効果が認められて副作用の問題がクリアできれば、あとは米国食品医薬品局(FDA)の速やかな承認を待つのみとなるであろう。

※ 画像はnews.sky.comのスクリーンショット。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)