南アフリカの北ケープ州・キンバリーにある病院で、別の病気で入院中の患者に心臓手術を行ったことが発覚。高齢にもかかわらず必要のない手術を受けてしまった患者だが、幸いにも手術そのものは無事に終了した。
ダイヤモンド産出地として有名だが、人口22万人強というキンバリー。この町で患者を取り違えたまま心臓手術を行うという医療事故が起こった。8月20日の現地紙によると、間違えられたのは呼吸器感染症で入院していた83歳の女性リタ・デュ・プレシスさん。本来手術を受けるべき患者は、リタさんと同じ病室で同じ主治医に診てもらっていた。また年齢もリタさんと近く、このたび心臓の周りに溜まっていた水を取り除く手術を受ける予定であった。
7月25日、主治医は執刀医にこの手術を頼んだが、電話越しの会話だったこともあり執刀医は患者の姓を間違えて聞き取ってしまった。間違えられたリタさんだが、彼女自身は手術承諾書にサインすることができなかったため、病院関係者が彼女の夫に電話をして了解を求める。よく分からないながらも夫は手術を許可、リタさんはまったく関係のない手術を受けるために手術室へと入っていった。
しばらくして主治医が巡回していると、病室にリタさんがいないことに気づいた。巡回後、気になって看護師に尋ねたところ手術室にいることを知り、事の重大さに愕然とした。すぐさま彼女の家族に連絡を取り謝罪、手術後は執刀医が家族へ連絡して手術が無事に終了したことを告げた。
病院側はこの患者取り違えを謝罪。なおこの件に関して、病院、執刀医、麻酔科医らが責任を取ることはないそうだ。
※ 画像はhealth24.comのスクリーンショット。
(TechinsightJapan編集部 FLYNN)