アメリカの官公庁が立ち並ぶワシントンD.C.。この“ディーシー”が何の略語であるのか、移民が増えていることもあり知らない人が結構アメリカにはいる。だが、まさか全米市民と接する役人がそれを知らないとは…!?
相変わらず厳重で、警察官の職務質問より無礼な雰囲気とまで言われているのが、アメリカの空港でセキュリティチェックを行っている米国運輸保安局(TSA:Transportation Security Administration)の職員たち。しかしこのほどフロリダ州の空港では、あるTSA職員のとんだ“勉強不足”が発覚してしまった。同州のTV局『WFTV』の男性リポーターとTSA職員との間に起きた、ちょっとしたトラブルのニュースが市民の苦笑を誘っている。
メリーランド州とバージニア州の間に位置し、国内ばかりか世界の政治、金融の要として特別な存在感を誇る首都ワシントンD.C.。ここは州でなく「特別区」だが、人口約60万人と実は居住者も多い。『WFTV-Channel 9』の男性リポーターであるジャスティン・グレイさんもそんな1人だが、今週末、オーランド国際空港のセキュリティチェックで不審者扱いを受けたことを暴露した。TSA職員に免許証の提示(画像はwftv.comのスクリーンショット)を求められたが、職員はみるみる不審な表情になり「パスポートを見せて」と告げたという。国内線の利用のためパスポートを携帯していなかったグレイさん。彼の「なぜ」という質問に、職員は「これでは確認できません」と答えたそうだ。
その言葉にピンと来たグレイさんは、「ひょっとして、“District of Columbia(コロンビア特別区)”という部分が引っかかっているのでしょう。それがアメリカのどこにあるか知っていますか?」と突っ込んだところ、返事はノー。唖然とした中で数分間待たされ、別の職員の「確認がとれました」の声にやっと通過を許可されたが、グレイさんはとてもイヤな思いをしたという。TSAの広報担当者はグレイさんに、職員は普段から疑わしきものは念には念を入れて確認をすることが大切だと訓練されていることを説明し、寛大な理解を求めたそうだ。昨今、TSA職員についてはあらゆる面での質の向上が強く求められているだけに、『Channel 9』のアナウンサーもこの話題を苦笑混じりに伝えていた。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)