自撮り写真をSNSに投稿して楽しんでいるという高齢者がいてもおかしくはないこの時代。ただし自撮りは、くれぐれも自分が置かれている状況を考えた上で行うべきもの。米カリフォルニア州で起きた高齢者による自動車事故からは、こんな話題が飛びだした。

米カリフォルニア州ロサンゼルスの超高級住宅街ベル・エアに暮らす、結婚60年、80代のこの夫妻（画像はdailymail.co.ukのスクリーンショット）。緑が豊かで木立は清々しいもののカーブや坂が続く「Linda Flora Drive」で20日午後、夫妻の乗るホンダのセダンが突然大きな音を立てて横転した。通報により現場にはロサンゼルス市消防局員が出動したが、夫婦ともに怪我はない。

この事故が大きな話題になっている理由はここ。手を貸そうと車に駆けよった近隣住民は、夫妻の間のこんな会話に驚いたというのだ。助手席から車外に出た夫が、動揺のため体を動かせずに車内で救援を待つという妻を気遣い声をかけたところ、彼女の返事は意外なものであった。

「私のバッグから携帯電話をとって？　写真を撮りたいのよ。」

夫はこれに「妻がセルフィー（selfie＝自撮り写真）に夢中でね」とヘラヘラ笑うのみ。このような状況においてもなぜか上機嫌な妻は、携帯電話を手にするとさっそくカメラを自分に向けて熱心にシャッターを切り続けたのであった。負傷者も出ていないことから警察は夫妻の氏名を明らかにしていないが、目撃者らは異口同音に、「こんなシチュエーションでせっせと自撮りだなんて、普通は20代まででしょう」と呆れていたもようだ。
（TechinsightJapan編集部　Joy横手）