53歳で他界するなどあまりにも無念。ディスコと酒とアメリカンフットボールをこよなく愛した活発な母親の死に、娘たちは「棺に静かに横たわっているような母ではない」として特別な祭壇を準備した。
この写真の女性は米ルイジアナ州のミリアム・バーバンクさん。スポットライトの当たる特別な舞台で、彼女はお気に入りのファッションに身を包み、テーブルには常に欠かさなかった“Busch”の缶ビール、グラスに注がれたウイスキー、そしてタバコが添えられた(画像はfox6now.comのスクリーンショット)。彼女は今月1日に死亡したが、2人の娘たちは葬儀会社に「母らしさを全面に出したお別れの会にしたい」と相談してこのような演出となったのだ。
バックに流れるのはミリアムさんが大好きだった懐かしのソウル&ディスコ・ミュージック。天国では、2年前に亡くなったディスコクイーン、ドナ・サマーも待っているのだ。そして娘たちは、ミリアムさんの爪を輝かせることも忘れなかった。彼女が応援し続けた地元アメリカンフットボール・チーム、「ニューオーリンズ・セインツ」のチームカラーである黒とゴールドに塗っている。ミリアムさんの親友ジモラ・キンボールさんは、「彼女は普通の53歳の女性とは大違い。この年で亡くなるなんて本当にもったいない人だったの。だから、ありきたりのお葬式なんて似合わないわ」と2人の娘の行動力を褒め称えている。
故人の生き様、趣味、個性に合ったお別れの仕方をと考える遺族が増え、最近は葬儀もずいぶんと様変わりしてきた。イギリスでは、実に仲の良かった夫婦が奇遇にも同じ病院で2時間差で死亡したため、遺族は迷わず2人が一緒に入れる棺を特別注文して話題になった。また米オハイオ州ではツーリングを愛した男性が愛車のハーレーダビッドソンにまたがった姿で土葬され、プエルトリコでは急逝した若手ボクサーが再びリングに上がるなど、かつての活き活きとした姿を皆の前で再現する、そんなお別れの会に注目が集まっているようだ。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)