銅像の中には意外ともろい作りのものもあるようだ。このほどサンフランシスコのあるショップの店先で、イルカの銅像がそれで戯れていた2歳の男児を押しつぶすような形で倒壊。その子は全身を圧迫され病院で死亡した。
米ユタ州から夏の休暇を過ごすため、カリフォルニア州サンフランシスコにやってきたケイソン・シェルトン君(2)と家族。だが6日、フィッシャーマンズ・ワーフ界隈でショッピングを楽しんでいた家族は思わぬ不幸に見舞われた。あるアートショップの店先に設置されていたイルカの銅像が突然折れ、ケイソン君の尊い命を奪ったのだ。「幼い子は愛らしい銅像に引き寄せられることが多い。オブジェはあくまでも安全性を重視して欲しい」との声があがっている。
問題のイルカの銅像(画像はkdfw.images.worldnow.comのスクリーンショット)は高さ183cm。アート&デコの「Majestic Collection Art Gallery」が店舗入り口の脇に設置していた。この像がケイソン君に寄りかかる形で倒れ、全身に強い圧迫を受けたケイソン君は鼻血ほかの危険な症状があったことから「San Francisco General Hospital」に救急搬送されたが、治療の甲斐なく残念ながら死亡した。
イルカの像を見つけたケイソン君がその基礎部分に乗り、イルカに抱きついたりぶら下がろうとしていたのは事実だが、2歳児にとってそれはごく自然な行為であり、その程度の体重や力が加わって倒壊するようでは作りがあまりにもずさん。またイルカをかたどっていることから銅像には尖った部分も多く、地元警察は昨年の夏にも店主に対して「歩行者にとって危険」と指摘していた。そのようなことから、今回の事故調査にあたっては厳しい取り調べが行われるもようだ。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)