米カリフォルニア州サンタバーバラ近郊で、現地時間の23日夜に起きた銃乱射事件。被疑者の22歳の男も死亡したが、その後に分かってきたのは男が大変裕福な生まれ育ちで、ゴージャスな人生を満喫していたということ。専門家の間でも、このような犯罪においては珍しいタイプだと話題になっている。
名門カリフォルニア大学サンタバーバラ校(UCSB)にも近いカリフォルニア州アイラビスタで23日午後9時半ごろ、BMWに乗った若い男が人々を刃物で切り付け、無差別に発砲して6人を殺害。7人に怪我を負わせ、自身も車内で拳銃自殺を図るという事件が起きた。犠牲となったのはUCSBのコンビニエンスストアにいた男性、ルームメイト3名、女子学生社交クラブに所属している2名。保安当局はこの男が女性に好かれないことに腹を立て、YouTube動画で報復行動を予告していたと発表した。家庭環境への不満、卑屈で反社会的な性格、劣等感。人々はついこうした言葉を思い浮かべたものだが、英メディア『dailymail.co.uk』は今、この男はそれとはまったく異なるタイプであったことを報じている。
被疑者エリオット・ロジャーは大変裕福な家庭に生まれ、人もうらやむ超高級品に囲まれる人生を満喫していた。父親はなんと、2012年公開のサバイバルアクション映画『ハンガー・ゲーム』の助監督を務めたピーター・ロジャー氏。マレーシア出身の看護師と結婚してエリオットが生まれた(画像はdailymail.co.ukのスクリーンショット)が離婚。ステップマザーは女優で、エリオットは妹と異母弟とともにサンタモニカ北のウッドランド・ヒルズに建つ4ベッドルーム、5バスルームの豪邸で育ち、サンタバーバラ市内のコミュニティカレッジに通っていた。また祖父は著名写真家として、インターナショナルな写真家組織「マグナム・フォト」を設立したメンバーのひとりである。
アルマーニやグッチのファッションを愛するエリオットが乗り回していた車は、メルセデス・ベンツMクラスのSUVとBMW328i。ケイティ・ペリーのプライベートなコンサートにも顔を出し、海外旅行ではファーストクラスに乗る。そんな自分の人生を「うちの大学では上位10%に入るリッチな身分」と表現していたこともあった。そんなエリオットの唯一の不満は22歳にして童貞であったこと。お金があれば全て手に入る、女性の心も自由自在になると勘違いしていた男の極めて傲慢な無差別殺人事件というほかない。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)