アメリカに限らず、子供たちの間では相変わらず人気の炭酸飲料。糖分の摂り過ぎなどこれを問題視する保護者が多くなった中、フロリダ州の小学校において、児童がテスト前に炭酸ソーダを与えられていた事実が発覚し、物議を醸している。
このほど米フロリダ州のメディア『Florida Today』紙は、ブレバード郡のクリール小学校において、子供たちの知能や成績に炭酸飲料が良い影響を与えると信じこんでいた校長により、10年ほど前から児童がテスト前に半ば強制的にそれを摂取させられていたことを伝え、保護者らの間で波紋を広げている。学校関係者が同紙に極秘でその情報を伝えて事実が発覚した。
ブレバード郡学校連合会の広報担当者は、同紙の取材に「クリール小学校のキャサリン・レワード校長は10年ほど前、子供たちの脳の活性化には炭酸飲料とミックスナッツが良い効果をもたらすという話をどこかで聞きつけたそうです。それ以来この学校では、フロリダ州における毎年の総合評価テスト“FCAT(Florida Comprehensive Assessment Test)”の際、児童に紙コップに入ったスプーン3杯ほどの炭酸飲料とトライアル・ミックス(ナッツやレーズン、チョコなどが入った小袋)が配られていました」と説明した。
フロリダ州では、結果がその学校や教員のレベル、そして土地柄の評価につながるというプレッシャーたっぷりの「統一テスト(Standardized Testing)」が恒例で行われている。テストの結果を少しでも良いものにしたいと強く願う校長の、藁にもすがる気持ちと単純な思い込みがすべての原因であろう。学校連合会のアドバイスをもとに、同小学校では今後、トライアル・ミックスとピュアウォーターを与えていくとしている。
なお、味の付いた炭酸飲料については、歯や骨に悪影響を及ぼすことや糖分の摂りすぎが問題視されて久しい。最近では長年炭酸飲料を好んできた人は、そうでない人より将来的に脳卒中ほか様々な病気にかかりやすいというデータも紹介され、波紋を呼んだ。
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(TechinsightJapan編集部 Joy横手)