中国の生後5か月の男児に生えている見事な尻尾。成長とともに少しずつ伸びているとして母親は深く悩み、切除手術を強く望んでいるが、医師らは複雑な問題が残るとして慎重な姿勢をみせている。
この画像は英メディア『dailymail.co.uk』のスクリーンショット。中国湖南省在住のある母親と息子のヌオヌオ君である。長沙市の病院に入院しているヌオヌオ君は生後5か月だが、生まれてすぐに尾てい骨付近から尻尾が生えていることが確認され、今もなお少しずつ成長しているという。
将来的に外見上の大きな悩みになるとして母親は切除手術を強く希望。このたびのメディア露出もその一環だが、医療費が高額であるため人々からの寄付金集めにも必死だ。ただしどの医師もヌオヌオ君の尻尾の切除手術にはかなり及び腰である。傷跡についてはともかく、この尻尾を切断すると神経系に大きなダメージを与えることになるというのだ。尻尾のように見えるのは皮下脂肪腫。ヌオヌオ君に発生したものは「二分脊椎症」という神経管の先天的な病気で、その脂肪腫が脊髄に連結している。成長に伴いやがて下肢の麻痺や排尿、排便における障害などが現れる可能性が心配され、切除で解決できるケースとは異なるという。
尻尾のような膨らみがある赤ちゃんは、出産1000件に1件の割合で発生するため決して稀なことではなく、往々にして切除手術が成功しているが、ヌオヌオ君ほど大きく伸びた例はやはり重症。その後の神経症状を考えると、根治を目指す手術は困難を極めるそうだ。「二分脊椎症」の原因は長く不明とされていたが、妊娠初期の「葉酸」摂取不足が一因として分かってきたという。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)