男性の陰部にできることがある陰嚢腫瘍という病気。それが60kgもの大きさになり、痛みと不自由極まりない生活でついに摘出手術を試みた49歳の米国人男性。一般人が治療費の募金に協力し、英メディアがそのドキュメンタリー番組を制作したこともある。しかし先月、突然の心臓発作により他界していたことが分かった。
この画像の男性は、米ネバダ州出身のウェスリー・ウォーレン・Jr.さん。5年の間にどんどん肥大してしまった陰嚢の腫瘍に苦しんだ末、昨年春にラスベガスの大きな病院で摘出手術を受けたが、残念ながらこのほど49歳の若さで他界。心臓発作を立て続けに起こしたのであった。
この姿では女性とのベッドインなど叶うわけもなく、車を運転することも歩くこともままならない。ウェスリーさんはセールスマンとして働いていたが、人々の視線に耐えきれず仕事もやめ、自宅にこもりがちであった。そしてこの写真で彼がはいているのはなんと特大サイズのパーカー。その腕に脚を通すという妙な方法しかなかったそうだ。投与されていた抗生物質はなんら効果を表さず、腫瘍が大きくなると痛みも生じてきたが、摘出手術には大金が必要。彼は米ケーブルTV『The Learning Channel』に出演してその姿をさらし、一般からの寄付金2000ドルを集めたところで、ドキュメンタリー番組の制作を条件に英メディア『Channel4』が名乗りを上げたのであった。
TVカメラが回る中で行われた13時間という長い摘出手術。病名は「陰嚢リンパ水腫」で、摘出された腫瘍はなんと60kgもの重さがあった。再び普通の男性性器を手に入れたウェスリーさんは、希望に満ち人生の再スタートを切ったのだが、残念ながら先月2度の心臓発作を起こし、帰らぬ人となってしまった。「辛い病からやっと解放された。ショッピングが普通に出来ることが嬉しい」と張りきっていただけに何とも気の毒な話である。
※ 画像は英Channel4が公開したもの。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)