恋人を射殺した容疑で裁判が行われている義足のランナー、オスカー・ピストリウス被告。4月9日、オスカー・ピストリウス被告を尋問した検察官は、射撃場でスイカを見事撃ちぬいたピストリウス被告の動画を公開した。
動画の中でピストリウス被告は、一発でスイカを粉々にし、友人らと笑い合っている。その動画の後、被害者のリーバ・スティーンカンプさんの頭部写真を見せた。遺体は横を向き、頭部は血にまみれ、撃たれた穴が開いている。
通常の精神状態ですらこのような写真は見るに堪えないものだが、肉体的にも精神的にも消耗しきっているピストリウス被告にとってはさらに過酷なものとなったようだ。泣き崩れて顔を伏せるピストリウス被告に対して、検察官は「あなたが殺したんです。あなたが彼女をこのようにしたのです。責任を持ってしっかり見てください。」と強制的に見せようとする。「自分はその場面を現場で見ている。リーバの頭を触っている。忘れられない光景なのに、なぜまた見なくてはいけないんだ。」と抵抗するピストリウス被告に、「スイカで練習したのですね。脳よりもやわらかいですから。」と検察官はさらに追い打ちをかけた。
その後、検察官の「トイレの中にいる人物に命中させるつもりで撃ったんですか?」という重要な質問に対し、ピストリウス被告は「誰も殺すつもりはなかった。」と述べ、検察官を苛立たせた。見かねた裁判長が「(被告は)感情的になっているので落ち着くまで時間を置きましょう。」と告げ、裁判は休廷となった。
※ 画像は『news24』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 FLYNN)