今月初め、バイクに乗っていた女性が石で殴られ金のネックレスをひったくられる事件が起きた。しかし、被害者の女性と一緒にいた11歳の息子がテコンドーで犯人を撃退したという。攻撃を受けて倒れた犯人のヘルメットを息子がすばやくもぎ取ったため、防犯カメラが男の顔を捉え逮捕にも大きく貢献した。
事件があったのは、今月6日午後1時半ごろ。被害者の32歳の女性と息子はバイクで昼食を買いに出かけたところ、女性が後ろからきた男に石で殴られ、バイクごとその場に倒れた。犯人は手に持った刃物で女性を脅しながら、もう片方の手で女性が身に着けていた金のネックレス、およそ8000元(約2万7000円)相当をひったくった。
この少年は3年前からテコンドーを習っており、いつか警察官になって悪者を捕まえるという夢があった。自分より頭一つ分大きな男に対して、正面からは向かわず後方に回って攻撃を仕掛けることにしたという。ネックレスを奪おうと前かがみになっていた男の背中を立て続けに十数回殴ると、男は体勢を崩した。次にひざを蹴ったところ、男は声を上げて倒れたそうだ。顔隠しのためのヘルメットを取られると、男は慌てて逃走した。
防犯カメラの映像をもとに、警察は22日、高雄市林園区港埔三路に住む29歳の男を逮捕した。男は薬物を買う金が欲しかったと供述している。警察によれば、男は薬物所持、強盗などの前科があり、今月5日にも別の女性から金のネックレスをひったくろうとして未遂に終わっていたという。
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(TechinsightJapan編集部 片倉愛)