頭の良い少年少女がおおいに競うことで知られる、「スペリング・ビー(Spelling Bee)」というアメリカでも長い歴史を誇る毎年恒例のコンテスト。コツコツと単語のスペルを覚える努力と記憶力、そして勘の良さも試される。このほどミズーリ州の代表を決める大会にとんでもない天才児2名が現れ、主催者側を降参させてしまった。
この時期、米国各都市のさらに各地区、郡で予選大会が行われている『Scripps National Spelling Bee』主催の“スペリング・ビー(Spelling Bee)”コンテスト。ひとりにひとつずつの単語が出題され、スペルを正確にそらんじればOK。間違えた子はその場で失格となり、ラウンドが上がるごとに単語は長さと難度を増し、州代表となれば5月の全国大会に出場する。
そのような中、22日にミズーリ州カンザスシティで行われたジャクソン郡大会に出場した2名が、あまりにも天才的だと話題になっている。19ラウンドを経たところで、25人の出場者はリーズ・サミットの「ハイランドパーク・エレメンタリースクール」に通う11歳のソフィア・ホフマンちゃんと、カンザスシティの「フロンティア・スクール・オブ・イノベーション」に通う13歳のクッシュ・シャルマ君の2人に絞られた。
その後コンテストは両者互いに一歩も譲らずという展開をみせ、主催者は慌てて難度の高い20の単語を追加。昼食と休憩をはさみコンテストは再開されたがなおも勝負はつかず、66ラウンドを終えたところで主催者から「この続きは3月8日の延長戦で」と告げられた。なんと主催者がギブアップ。用意された単語がすべて出尽くしてしまったというのだ。
図書館の管理者でこのたび出題を担当したひとりであるメアリー・オリーブ・トンプソンさんは、「これはもう伝説として語り継がれるようなレベルです」と2人を褒め称え、「昨年はたった21ラウンドで終了したのです。何時間も勝負がつかないことに、今回はこちらまでどっぷりと疲れてしまいました。何しろ単語のレベルを徐々に上げることが鉄則です。前出の単語よりやさしい問題を出してしまったらアウト。フェアではないと叩かれてしまいますから」と話し、大変な緊張があったことを漏らしている。
ちなみに2人は“fantoccini(操り人形)”、“Scherzo(スケルツォ)”、“intaglio(沈み彫り)”、“schadenfreude(シャーデンフロイデ=他人の不幸は蜜の味)”といった単語も難なくクリアした。ワシントンD.C.で5月に行われる全国大会について、早くも「この2人のうちのどちらかが優勝するに違いない」との声があがっている。
※画像はnydailynews.comのスクリーンショット。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)