米テネシー州のあるカフェ・レストランで、とてもハートウォーミングな出来事があったようだ。慈悲深い夫婦が、貧しいながらも懸命に働く親切なウェイトレスの姿に感動し、10万円ものチップをそっとテーブルに置いて店を出たというのである。
米テネシー州ノックスビルにある「Cheddar’s」という名のカフェ・レストラン。そこで働くハディージャ・ムハマンドさん(Khadijah Muhammad=26)はこのほど、テネシー州のメディア「WBIR」に大変興奮気味に「チップで10万円も置いていってくれたの。なんと慈悲深い人たちかしら」として、このように話した。
「先月29日に幼い男の子を連れたあるご夫婦がレストランにやって来たの。ごく普通の雰囲気でフレンドリーな人たちだったわ。会計は29.3ドルで、彼らが帰ったテーブルを見ると、レシートが逆さまに挟まっていたわ。これは『あなたたちのサービスが悪いからチップは払いません』という意思表示だと思ってガッカリしていたら、とんでもないことが起きたわ。『神様の慈悲をあなたにも』というメモとともに1,075ドル(約11万円)ものチップが挟まっていたの。感激してしまったわ。この場を借りて心からありがとうと申し上げたいのです。」
オハイオ州に暮らすハディージャさんの母親が先月心臓発作で倒れた。ハディージャさんは吹雪の中、車を走らせ、母の看病のため仕事をずっと休んでいた。母親の体調は持ち直したのだが、ハディージャさんの貯金は尽き、テネシー州の自宅に戻ってみると、玄関には「支払いの滞りにより電気を止めます」なる非情な警告文書が貼られていた。それでは困ると勤務時間を出来る限り増やし、懸命に働くハディージャさんに起こったあまりにも幸運な出来事であったのだ。
「WBIR」はその心優しい夫婦の所在をつきとめインタビューを行った。匿名を条件に取材に応じた夫婦は「(多額のチップを置いたのは)ハディージャさんの働きぶりやサービスがとても素晴らしかったからです」と述べたそうだ。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)