ザンビア共和国の政治家は、大統領や現政権に関して卑語はもちろんのこと、ジョークや慣用句を用いても批判してはならないようだ。大統領を「イモ」と称した政治家に投獄の危機が迫っている。
アフリカ南部のザンビア共和国で、ミニ政党のリーダーながら政治家として高い人気・知名度を誇っているフランク・ブワルヤ氏。このほどラジオの生番組に出演し、マイケル・サタ大統領を「まるでイモのようだ」と発言して逮捕された。
20年以上前から複数政党制を導入しているザンビアだが、2011年9月に政権交代が実現して与野党が転覆。「愛国戦線(Patriotic Front)」の党首、マイケル・サタ氏が大統領に就任して現在に至っている。そのサタ大統領を「イモ」と呼んだブワルヤ氏は、元はカトリック系の僧侶で現在は『Alliance for a Better Zambia(以下ABZ)』というミニ政党のリーダー。現在は警察に身柄を拘束されており、21日に裁判所への出廷が命じられている。
この件についてブワルヤ氏は、「人の話を聞こうという姿勢がない大統領への批判をこめ、『ねじれて歪んだサツマイモのようだ』と例えたのです。しかもこの表現は慣用句としてどこでも使用されています。彼のリーダーシップに関するもので、外見を侮辱したものではありません」と釈明。しかし有罪判決が下れば、ブワルヤ氏には5年の懲役刑が言い渡される可能性が高い。
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(TechinsightJapan編集部 Joy横手)