地球から200光年離れた宇宙に「地球と双子のような」と表現される星が存在することが、このほど米天文学会(American Astronomical Society)にて発表された。地球と重さがほぼ同じ、しかし大きさはかなり大きいもようだ。
地球に似た太陽系外惑星を探すために2009年に打ち上げられた、NASA(アメリカ航空宇宙局)の探査機「ケプラー(Kepler)」。その望遠鏡から送られてきたデータをもとに、地球から200光年離れたところに存在する「KOI-314c」という系外惑星について、質量が地球とほぼ同じことから、“地球の双子”と表現しても過言ではないことがこのほど発表された。
地球より60%ほど大きいという「KOI-314c」。ただし表面は摂氏104度、ガス様の気体に覆われていると推定され、地球は表面の3分の2、70%が水分と言われているが、「KOI-314c」の水分は30%ほど地球より少ないであろうとのこと。そのため残念ながら人が住める環境とはならないそうだ。
この発表を行った、マサチューセッツ州に拠点をおく「ハーバード・スミソニアン天体物理学センター(Harvard-Smithsonian Center for Astrophysics)」のデヴィッド・キッピング博士は、「そのような理由から、地球とは双子のように見えるものの“地球のような星”と呼ぶことはできません」と添えている。
ただし博士は「この系外惑星は私たちが月についての調査を進めている中で偶然に発見したもので、とんでもない快挙に驚いています」と説明。この星がたまたまのタイミングで望遠鏡の視野通過を起こさなければ、気づかなかったというのだ。これはまさに、果てしない宇宙においては意外な発見がまだまだ続くことを意味しているのであろう。
※ 画像はscience20.comのスクリーンショット。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)