南アフリカの女優で脚本家でもあるシサンダ・クワベさん(26)とフランス人男性(25)の、ロマンティックな結婚が話題となっている。
シサンダさんは、クワズール・ナタール州北部の田舎で生まれたズールー族出身の女性。新郎のフランス人男性は、洗練された都市パリで生まれ育っている。2人はフランスで出会い、このたびズールー族の伝統的な結婚式を挙げた。
2010年のこと。女優としても活躍するシサンダさんは、ファッションショーのために渡仏。しかしシャルル・ド・ゴール空港に着いたものの、エージェントとの連絡ミスで空港にて8時間も立ち往生していた。フランス語も話せない、誰も助けてくれない状況で彼女は空腹のため空港内のマクドナルドへと向かう。そこで2人の男性が話しかけてきたのだ。シサンダさんは「どうやって(目的地へ)行けばいいか教えてくれたら、電話番号を教えてあげる」と交渉を持ちかけた。
その後、パリに向かう列車に乗った3人。彼女が南アフリカ出身であることが分かると、男性のひとりは来年南アフリカへ勉強に行くことを明かして話が盛り上がった。翌日にその男性がパリを案内し、なんと出会って1日目にして「愛している」と彼女に告白。しかしシサンダさんは一蹴した。
当時シサンダさんには交際中の男性がいたこともあり、進展のないままシサンダさんは帰国。だが、連絡はスカイプで続けられ、次第にシサンダさんは男性に想いを寄せていった。
翌年、男性はプレトリア大学でビジネスの勉強を始めるために南アフリカへやって来た。2012年のシサンダさんの誕生日、2人は旅行に出かけ、ジンバブエで彼はプロポーズをしたのだ。男性の両親はズールー族について勉強し、また兄弟はロボラというズールー族の伝統を行うために南アフリカを訪問する。ロボラとは、花嫁への贈り物のことである。ロボラは新郎の家の財力を示す意味もあり、贈呈する牛などの家畜が多ければ多いほど新郎の家の裕福さが分かると言われている。
12月29日、ズールー族の伝統に則った結婚式が行われ、男性は10頭の牛と現金をシサンダさんに贈った。もらった牛の1頭は結婚式当日の早朝に屠られてふるまわれた。シサンダさんは青い衣装にカラフルなビーズのアクセサリーをふんだんに使ったドレス、フランス人男性もヒョウ柄のシャツに青いベスト、頭にはウムケレと呼ばれるズールー族のヘアバンドで正装した。2人は現在、南アフリカで新婚生活を始めている。
※ 画像はiol.co.za/news/のスクリーンショット。
(TechinsightJapan編集部 FLYNN)