カリフォルニア州ヘミトで、あるアパートの女性宅に忍び込み、金品をあれこれと盗んだ22歳の男。その女性が軍隊でも訓練されるある戦術に長けていることなどつゆ知らず、男は最後に寝ている彼女の手首から高級腕時計をはぎとり、その逆鱗に触れた。
カリフォルニア州ロサンゼルスから100kmほど南東に位置するヘミト(Hemet)で2日午前8時20分、ウェスト・アカシア通りにあるアパートで独りで寝ていた女性の部屋に強盗が侵入。金目になるものや高級品を次々とバッグに詰め込み、最後に女性の腕から無理やり高級腕時計をはずした。
そこで目が覚めた女性はただちに911コールを入れ、警察はほどなくして周辺の藪に不自然に停めてある自転車を発見し、その陰に潜んでいたニコラス・アロアと名乗る22歳の男に職務質問。複数のバッグから女性のものと思われる腕時計を含む数々の盗難品が出てきたために、アロアは強盗容疑で逮捕、連行された。
ところがこの瞬間に被害者の女性は自宅にはおらず、勇敢にも「私も犯人を追跡中でした」とのこと。その手に握りしめられていたのは“愛用”の斧。なんと彼女は「トマホーク・スローイング」の元チャンピオンで、ここまで磨いてきた投げ斧の腕をリアルに試す日が来たと鼻息を荒くしていたという。
「トマホーク」とは、ネイティブアメリカンの時代から北米で広く使用されていた斧。生活の中では木を切り倒したり薪を割ったりする道具であるが、戦いとなれば人はこれをビュンと投げて相手を攻撃し、実際にベトナム戦争、イラク戦争にも使用された歴史を持つ。警察がアロア容疑者に、「私達に先に発見されて良かったと思いたまえよ…」と話したことは言うまでもない。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)