米Dell社が発売した頑丈さと軽さで人気のPCに、意外なクレームが続出していたことが先に大きく報じられた。それはなんと「猫の尿のようなニオイがして気持ちが悪い」というものであったが…。

ヘビーデューティーにも耐えることが条件というビジネスユーザーを意識している米Dell社の、人気14型ノートPC『Latitude 6430u』から昨年11月に誕生したのが“Ultrabook”。抜群の耐久性をそのままに超薄型になったため持ち運びの多いユーザーに評判で、Windows 8にも対応している。

ところがその『Latitude 6430u/Ultrabook』について今年6月、Dell社の提供しているサポートフォーラムにユーザー名“スリー・ウェスト”さんが「素晴らしい製品ですが、キーボードのあたりから猫のおしっこのようなとても嫌なニオイがします。皆さんは気になりませんか？」などと呼びかけたところ、ユーザー名“Hoteca”さんが「私はてっきりうちで飼っている猫がおしっこをかけたのだとばかり思って、置き場所を変えてみたんです。それでも臭うからオカシイと気づきました」と書き込みし、同調する者が多々現れた。

世界のさまざまなシーンで活躍しているPCだけに、英BBCが大きく報じるなど波紋は広がるばかり。さすがのDell社もこれを放置するわけには行かず、10月中旬に「詳しい原因を調査中です。ただ猫をはじめ動物に由来するニオイではなく、使用される方の健康に被害を与えるものではありません」と発表し、30日付で以下のとおりその結果報告を行った。

“フォーラムで問題にされているニオイについて調査した結果、ニオイは製造プロセスにおいて付着したものであり、生物が原因となっての汚染の類ではなく、健康に被害を与えるものでもありません。製造プロセスはその後すみやかに改善され、新しく購入されるLatitude 6430uにはなんら問題が生じておりません。”

先の簡単な中間報告とあまり変わっていない今回の釈明内容。また現在その悪臭トラブルに悩まされているというユーザーには、“パームレスト（キーボードを打つ時に手のひらを置く）部分の交換に応じますのでご連絡を下さい”として、ユーザーサポート部門の電話番号を示している。
（TechinsightJapan編集部　Joy横手）