ヨハネスブルグのあるハウテン州では、10のうち4つは偽物のナンバープレートだと言われている。偽のナンバープレートはドライブスルーと同じぐらい簡単に手に入るそうだ。この偽造プレートが12月3日から導入される道路システムを、混乱に陥れるかもしれない。
南アフリカナンバープレート協会会長のルーさんは、「規制をすることが非常に難しい。南アフリカにはおよそ1000台のナンバープレート打刻装置があり、すべてを管理することができないのが現状です」と述べている。
実際に会長は違法のナンバープレートを、ある製造会社からたった100ランド(1000円弱)で購入したという。本物のように見えるが、はっきりとした違いもある。材質がプラスチックのプレートはハウテン州では違法、また必要なロゴが削除されていたりするのも違法だ。こういった偽造プレートは当たり前のように出回っていたのだが、今後は重大な問題を引き起こす可能性がでてきたのだ。
ハウテン州高速道路では、今年の12月3日から『E-Toll』システムが開始される。これは日本のETCカードと同じ役割で、料金所に止まることなく料金が加算され、後日請求書に基づいて支払うというシステムだ。利用者はナンバープレートなどを登録して「eタグ」を購入、車に搭載して運転する。システムはeタグまたはナンバープレートで識別するとのこと。偽造プレートが出回ったまま同システムがスタートすると、同じナンバーの本物のプレートの持ち主が偽物の分まで支払わなければならない。「2人もしくはそれ以上の人があなたと同じナンバーで、E-Tollシステムの道を走ったとしたらどうなると思いますか?」と、会長は危惧している。
この問題に、南アフリカ道路機関(SANRAL)は「この偽造プレート問題はE-Tollが解決の糸口となる」と述べている。正しく請求されていない偽造プレート分は払う必要がないとのことだ。
E-Tollシステムに反対している人は非常に多い。与党ANCがシステムを始めようとしているのに対して、野党DAは「E-Tollは日中の強盗だ」、「DAへの投票は、E-Toll反対を意味する!」と呼びかけている。
(TechinsightJapan編集部 FLYNN)