中国紙『広州日報』は28日、広州にある高級オフィスビル「中環財富広場」の屋上で、1年ほど前から飼育されている100羽のニワトリ小屋から放たれる悪臭に、周りからの苦情が絶えないと報道した。
高級オフィスビル「中環財富広場」の屋上に設置された、バスケットコートほどの広さを持つ2階建てのニワトリ小屋。脱走防止のために、飼育者が鉄製の柵で小屋を囲んだという。しかし、ニワトリの飼育環境や悪臭対策については配慮が足りなかった。ネズミが大量発生し、辺り一帯はニワトリやネズミの糞のにおいで充満している。特に雨が降ってジメジメした日は、ニワトリ小屋に近づけないほどの悪臭がこもっているそうだ。
同ビルの清掃係の女性は、「毎日ニワトリ小屋の掃除を3~4回ほどしている。柵をしているにもかかわらず脱走するニワトリがいるので、そのニワトリを捕まえるのも私たちの仕事なの。おかげで毎日クタクタよ」とやつれた表情だ。さらに、ニワトリ小屋の近くにオフィスを構える宝石会社の責任者は、「漂ってくる臭さにもう限界。社内に飾ってあった花は全部ネズミにかじられた。仕事中もニワトリの鳴き声がうるさいし、もうどうにかしてくれ」とお手上げ状態である。
問題のニワトリを飼育しているのは、同ビルのメンテナンス部門。部門責任者の張さんは、「これら100羽のニワトリは部門内の賄い料理のために山から捕まえて来たり、農家から買って来たもの。スーパーや市場で売られているニワトリは、成長促進剤などが使われている可能性があり、危険だと聞いたので自分たちで飼育していた。そうすれば安心して食べられるし。でも周囲の苦情が絶えないから、これらのニワトリを食べ終わったらもう飼育はしないつもり」と語っている。
(TechinsightJapan編集部 藤川)