世界最速、100メートルを3~4秒で走るというチーター。そのチーターがボディガードも防ぐことができなかったほどの速さで大統領を襲った。2針縫うだけの軽傷で済んだものの、事によっては目を失いかねない危険があったとのことだ。
4月28日のボツワナ新聞『the Sunday Standard』によると、ボツワナのイアン・カーマ大統領がボツワナ国防軍(BDF)を訪問した際にチーターに襲われたそうだ。国防軍兵舎には囲いの中で飼われているチーターがおり、大統領はその囲いの外からエサをあげていた。大統領が近づいたその瞬間、ジャンプしたチーターが大統領の顔めがけて爪を立てたのだ。チーターの攻撃はあまりにも早く、ボディガードが防ぐ隙もなかった。
この事実が発覚したのは、襲われてから約1週間後のこと。4月25日、ボツワナのカトレン(Kgatleng)地域の会議に現れた大統領の顔に、擦り傷そして絆創膏が貼ってあったからだ。
顔を2針縫う程度の治療で済み、入院する必要もなかったと政府は大統領の無事をアピールするコメントを発表した。チーターが襲ったのは、おそらく大勢の人を前にして興奮していたからと考えられている。
ボディガードがなぜ大統領を守れなかったのかという新聞社からの質問に対して、大統領サイドは「ボディガードは大統領のそばにいた。しかしアクシデントがあまりにも唐突に起こったため、対処できなかった」と述べている。また、この事実が1週間も公にされなかったことについては、「今回の出来事がそれほど重要ではないと判断したため発表しなかった。決して政府が事実を隠匿しようとしたのではない」と強調した。
(TechinsightJapan編集部 FLYNN)