南アフリカのノースウエスト州にあるプラチナ鉱山で、8月16日、ストライキをしていた労働者に警察官らが実弾を発射、死者34名という惨事が起こった。アパルトヘイト以降最悪の「虐殺」と言われている今回のストライキ、これをある番組では様々なカメラで検証している。
南アフリカのテレビ・新聞は先週からこの事件で持ちきりである。アパルトヘイト以降最悪の「虐殺」、暴動による死亡者は南アフリカ史上3番目と言われている今回の発砲事件。南アフリカのチャンネル「eNEWS」のカメラクルーは現場におり、発砲の一部始終を撮影していた。eNEWSのほかに、「アイ・ウィットネス」「ロイター」がほぼ同じ角度から撮影、どの画面でも最初に2発の発砲音が聞こえた直後に車の陰から出てきた労働者らに警察が銃を15秒ほど乱射している。
しかし、これを少し離れた違う角度から撮影していたクルーがあった。「アルジャジーラ」である。このカメラには警察に向かってピストルを2発撃っている1人の労働者が映っていた。警察官が銃を発砲したのは、この男性の銃の発砲音からだったと判明した。
労働者の賃金は低く、月約4000ランド(約38000円)。ストライキ参加の労働者はおよそ3000人、この殺戮の前にはストライキを鎮めようとやってきた警察官1人が労働者に殴り殺されていることから、警察トップは実弾の使用を認め、警察官らの緊張は高まっていた。
警察庁所長は「我々の行為は間違っていない。命を落とされた人々については遺憾に思うが、現場の警察官は使命を果たしただけ」と述べている。ズマ大統領は今週一週間を亡くなった方への追悼の意を表する週にすると述べている。
(TechinsightJapan編集部 FLYNN)