目標を掲げて貯め続けてきたお金を、シロアリに食べられてしまった女性がいる。今年大学を卒業したばかりのこの女性は、海外留学を実現するため8年前から貯金を始め、金庫を貯金箱代わりにしていたそうだ。貯金額は100万元（約270万円）に達していたという。

定期的に金庫のお金を数えていた女性は今年4月、いつものように金庫を開けてお金を数えようとしたところ、保管してあった紙幣がすべてシロアリに食べられているのを発見した。紙幣はすでに金属箔部分だけになっていたそうだ。

女性はわずかに残った紙幣のくずを袋に入れ、藁をもつかむ思いで「お札救いの達人」がいる法務部調査局へ届けたという。しかし、最終的に交換できたのは2万元だけだった。

台湾銀行副頭取の楊豊彦さんは、「これまでに紙幣が破損してしまったケースとしては、焼ける、水に浸かる、くっつく、シュレッダーにかけてしまうなどがあったが、シロアリに食べられるというのはとても珍しい」とし、ほかに救済方法がないか検討する考えだと話している。
（TechinsightJapan編集部 片倉愛）