中学3年生の少女と交際していた男(29歳)が、別れ話を持ち出されたことに逆上し、少女の2人の弟を包丁で刺す事件が起きた。一番下の弟は死亡、もう一人の弟は重傷で病院へ運ばれたが、現在は落ち着いているという。
事件があったのは台中市南屯区のマンションで、少女は弟2人と暮らしていた。3人には父親がいるが、仕事の都合で時々帰って来るだけだったそうだ。
7日正午、男は持っていた合鍵で玄関から家に入り、夕方少女たちが学校から帰ってくるのを待っていた。先に帰ってきたのは、小学5年生の弟で、男とは顔見知りだったためゲームなどをして一緒に遊んだという。しばらくすると男が、「俺はお前たち家族全員殺す。逃げられるかな?」と話したので、弟は驚いて逃げ出した。すると、男は用意してあった紐で弟の首を絞めて気絶させ、台所から包丁を持ち出し殺害した。
まもなく少女と中学1年生の弟が帰宅すると、男は弟の腹部を刺し、驚いて隣人に助けを求めに行った少女を屋上へ引っ張って行った。さらに屋上を囲んでいる太い円柱状の柵を跨ぐように少女を座らせると、自分も少女と向き合って座り「一緒に死のう」と言い出した。
駆けつけた警察官は、男にタバコを渡すなどして衝動的にならないよう呼びかけ、マンションの下では消防隊員がエアクッションを設置し転落に備えた。20分後、男がタバコに火をつけた隙を見て、警察官は少女を保護、男を逮捕した。
調べに対し男は、少女とは3年前にオンラインゲームで知り合い交際を始めたが、今年2月に別れ話を持ち出され、さらに少女が別の男性と親密にしているのを目撃し恨むようになったという。男は少女に「家族を全員殺す」という脅迫メールも送っていた。
(TechinsightJapan編集部 片倉愛)